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数と心(その2)

「心の起源(生物学からの挑戦)」
(木下清一郎著 中公新書 2002年)
の一節です 

数の世界を思う

「ここで唐突なようであるが、まったく別の世界の体系が思い浮かぶ。
それは数の世界である。
数には実数から虚数までさまざまのものがある。
これほど多様な様相を示す数が目の前にありながら、
それがあまりにも当たり前すぎたからであろうか、
意外なことに「数」とはそもそも何であるかは、久しく
考えてみようとされずにきた。
それが考えられはじめられたのはごく最近になってからのことで、
数学基礎論によって一つの数体系として統一され、
そこでやっとそれぞれ固有の存在として確立されていくのである。
心の体系を考える上で、この経緯は一つの啓示であるように
思われる。というのは、心もまたさまざまのあらわれ方をみせて
はいるものの、心とはそもそも何であるのかと問うと、それには
答えられないからである。
 考えてみれば、数というものは心に似ていなくもない。
どちらもあるといえばあるようであり、ないといえばないとも
いえる。また、数も心も何となくわかっているようでいて、
いざ何かと問われるとなかなか答えられない。
 それに数を数字に書くことはできても、「数」そのものを
手にとることができないのは、ちょうど、心の動きはとらえられても、
「心」そのものをとり出せないのに似ている。
 数の世界では事情はつぎのようになっている。数が何であるかが
わからないうちに、その取り扱い、つまり演算の方が先に進歩して
しまい、数学基礎論が「数とは何か」を求めて、後から追いかける
ことになったというのである。こういう様子も、これまであまり
深く考えもせずに心を好きなだけはたらかせておいて、いまごろに
なって「心とは何か」などとたずね歩いている心の世界のなりゆきと
そっくりである。

以上引用だけでした<(_ _)>
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by wakosaitama | 2010-01-13 19:59 | こころ | Comments(4)

数と心(その1)

子供の頃に観た 犬とかイルカが主人公のテレビ番組で
影響を受けたのでしょう
学生時代から興味のあったことは 生物 例えば動物と人間って心が通じる
のかな どんな生物にも 心って あるのかな
心っていったい何だろう といったこと
そんなに勉強できたわけではないですが 興味はあったのでして

でも心って 自然科学の側からだけでなく 人文科学の側からと
両方からアプローチしないと まだまだわからないことだらけ
総合科学部とか 総合科学って付く大学等も最近は増えましたね
脳科学の分野の研究も進んでいるようですが

光が丘図書館で 数ヶ月前ですが
「心の起源(生物学からの挑戦)」という本
(木下清一郎著 中公新書 2002年)
を読んで なかなか面白かったので
概要の紹介です

「心はどのようにして誕生したのか。
この難問を解くキーワードは「記憶」。
記憶を持つことで過去と現在の照合が可能となり、
それまで瞬間のみを生きてきた生物が時間と空間を獲得した、
と著者は仮説を立てる。
さらには快・不快という原初の感情が芽生え、物事の因果関係を
把握することで、本能によらず自らの意志で行動する自由を
得た。
これまで人文科学の領域とされてきた「心」に、生物学の観点から
アプローチを試みる。」

物質の世界に どのようにして生物の世界が生まれ
生物の世界にどのようにして 心の世界が生まれてきたか
を考えそれぞれの関係が論じられています

中でも 「数」と「心」とが似ていることが 印象に残りましたので
その一節を その2で紹介したいと思います
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by wakosaitama | 2010-01-10 20:38 | こころ | Comments(0)