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書きとめておきたいもの(「祝婚歌」は相対性原理とも似ている)


しばらく前にNHKのクローズアップ現代(だったと思いま
すが)でも取り上げられていた故吉野弘さんの詩「祝婚歌」
結婚式で新郎新婦に贈る言葉としてもよく紹介されるようで
この詩の人気がじわじわと高まっているということでした
作者の吉野弘さんは この詩に限っては著作権は気にせず
民謡と同じようなもので 作者がわからなくとも 多くの人に
広まってくれれば嬉しい 知らない間に民謡を一つ書いちゃったな
とそういう感覚なんです と表明していらっしゃったとのこと
です

もともと人は不完全なものなので
絶対に正しい人などいるわけもなく
立派過ぎる人などいても困りもので
人と人との関係も相対的なものでしかなく
夫婦の間柄に限った話ではなく
国と国の関係にも言えること
だから 対立という間柄ではない方が良い

といったことを説明するまでもなく
既にご存じの方も多いと思いますが
このブログにも書き留めておきたいと思います


「祝 婚 歌」  詩/吉野 弘

二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい
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by wakosaitama | 2015-05-10 11:02 | 詩歌・音楽 | Comments(0)